こんにちは、こんばんは。
「今日の雑学」23回目は・・・
涙の味は変わる?!
みなさんは涙を流したときに口に入った経験はありますか?ある場合、しょっぱい味がしたと感じる人が多いのではないでしょうか。私もそうです。ですが、実は涙の味は時と場合によって微妙に変わるのです!
涙ってなに?
涙の成分はほとんど水分で、98%を占めています。残りの2%は、塩素とナトリウム、タンパク質、糖質、カルシウム、カリウムなどで構成されています。このように涙には様々な成分がありますが、涙の味はナトリウムによって変化しています。
涙は、自律神経である「交感神経」と「副交感神経」の2つの神経が刺激を受けることによって流れます。交感神経は、呼吸や血液循環といった体の大切な働きを意思とはかかわりなくコントロールしており、緊張や興奮を促す働きがあります。副交感神経は、リラックスや安静を促進する働きがあります。涙の味の違いは、この2つの神経が働くときの感情に違いがあるというところがポイントです!
「怒っているとき」「悔しいとき」
人間が怒ったり感情が高ぶったりしているときは、興奮を覚えたり心臓がドキドキするといった交感神経が優位に働きます。すると、腎臓から排出されているナトリウムが抑制され、涙の原料になる体液のナトリウム濃度が多くなります。そのため、怒りの涙や悔し涙はしょっぱくなります。
「喜んでいるとき」「悲しんでいるとき」
喜んだり悲しんだりしているときは、感情が外に放出される副交感神経が優位に働きます。怒っている時とは逆で腎臓のナトリウム排出は促進されるので、体液のナトリウム濃度は上がりません。そのため、うれし涙や悲しみの涙は怒りの涙や悔し涙ほどしょっぱくはなりません。また、試合や映画などで感動したときに流す涙は量も多いので、塩分濃度が薄く、水っぽい味がします。
泣いてストレス解消?!
みなさんは、映画や本などで思いきり泣いたあとどのような気分になりますか?「すっきりした」という経験をもつ人が多いのではないでしょうか。この涙ことを「カタルシス効果」と言います。これは昔から経験的には知られていましたが、最近の研究で涙には「癒し効果」があることがわかってきました。
涙にはストレス解消を施す効果があります。自律神経はストレスと深く関係しています。泣いて涙が出るという状態は、交感神経が働ている状態から、副交感神経が働いている状態に切り替わることによって起こっています。涙を流して泣くときには、ストレス状態が解消され、リラックスした状態になります。逆に、涙をこらえるのは緊張状態を長引かせ、ストレスをためることになり健康によくありません。
また泣いた後には、脳内ホルモンの一つである「エンドルフィン」が増加することがわかっています。エンドルフィンには強い鎮静作用があります。運動後にもエンドルフィンが増加し、泣いたときと同じ効果があるようです。泣くとすっきりするのは、こういうわけだったんですね。
いかがだったでしょうか。
泣いたときの気持ちで涙の味が変わるとは驚きですよね!私は涙もろいので感動系の映画を見に行くと大号泣してしまうのですが、思い出してみるとそういう時は涙があまりしょっぱくなかったような気がします。思い込みではなく、生物学的に証明されているんですね(^^)また、涙にはストレス解消の作用もあるのでリフレッシュしたいときは泣ける映画や本を見たりすると良いかもしれませんね。
ぜひ周りの人に話してみてくださいね(^^)
ではまた。